K6-2/300MHzを動かす


98-12-26記

 K6-2/300MHを動かすのにM/B側に必要な設定は,コア電圧として2.2V,そして クロック倍率として定格では100MHz*3であるが,66MHzをベースクロックとした 場合には,66MHz*4.5=297MHzで動かすことになるため,4.5倍の設定が必要とな る.しかし,TX97-XEのRev.1.04ではコア電圧として2.2Vを使用することは可能であ るが,倍率設定としては最高3.5倍までしか用意されていない.

K6-2 300MHz
コア電圧 2.2V

(注意:コア電圧として2.2Vを使う場合には,予めBIOS を update し,0108以 降にしておく必要がある)

 しかし,M/B上のパターンをじっくり見てみると,倍率設定を行う部分にはジャ ンパピンが2つしか無いにも関わらず,パターンは3つ分存在するのが分かる.こ れが,Rev 3.0.1以降であれば存在する,BF2というジャンパだろう.Rev3.0.1以 降のものでは,これをOpenにしておくと1.5倍〜3.5倍,2-3にショートさせると4〜 5.5倍までの設定が可能であるとなっている.そこで,これをラッピングワイヤー を半田付けし,2-3にショートさせた.

CPUの横に倍率変更のジャンパがありますが…
Rev 1.04の TX97-XEにはBF02は存在しません.しかしパターンは存在し,ランドのみ無い状態です
M/B裏側でジャンパを飛ばす

 コア電圧,倍率をきちんと確認し,組み上げて電源を入れる.ジャンパの設定は Vcore 2.2V,FSB 66MHz,倍率4.5倍である.

備考1)  なお,非公式ではあるが,TX97-XEはベースクロックとして75MHz,83MHzの設定 も存在する.これらの設定を使用し,例えば83*3.5で290.5で動かせばでは良い ように思われるが,これまかなり危険なことと言える.ベースクロックを 75MHz,83MHzにクロックアップした場合,PCIのクロックがそれぞれ 37.5MHz,41.5MHzとなり,定格の33MHzからかなりのオーバークロックとなるため だ.75MHzであればたいていのものは動作するが,83MHzではIDEコントローラや IDEディスクが追いつかないことが多く,ディスククラッシュが発生する可能性 が高い.一般に,IBMのIDEディスクでは75MHzまでにしておいた方が良いと言わ れている.

備考2)  75MHz*4倍の300MHzで動作させた方が,I/O周りの速度が向上するので,体感速 度は上がるだろう.CPUはその殆どの時間を,I/Oの処理待ちに費やしている.そ のため,I/O周りの高速化は,体感速度の向上に繋がりやすいのだ.この辺りは 自己責任でトライする価値はある.


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