■シリアルインターフェイス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■シリアルポートについて | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
BKi810には,一般的に使用するインターフェイスは一通り用意されています.そのため,
特に拡張しなくても殆どのデバイスは接続することが可能です. しかし,レガシーインターフェイスとして一般的な(であった),シリアルインターフェイスは 何故か用意されていません.おそらく,『シリアルポートはモデムを接続するためくらいに しか使用せず,モデムを内蔵している BKi810 には不要であろう』との割り切りで削られ ているのだと思われます. 最近はレガシーフリーの PC も多く,それら PC では BKi810 と同様,シリアルポートを 持っていません.そのためもあり,これまでシリアルインターフェイス経由で接続されていた デバイスは,急速にUSBインターフェイスへの移行が進んでおります.これから各種周辺 機器を買い揃えて行くような場合,シリアルポートが無いことは特に問題にならないこ とかもしれません. しかし,少し前に販売されていたデバイスの場合,シリアルポートで接続する ものはかなり存在します.これらを同等機能を持つUSB接続のタイプに買い換える というのであれば話は別ですが,やはり使えるものはそのまま使い続けたいと思われる 人は多いと思います.私も,IBM製 の WorkPad (PalmIII)のクレードル(Palm と PC を接続し,スケジュール帳等のデータを同期するためのアダプタ) がシリアルポート 接続のため,何とかこれを BKi810 でも使用できないかと考えていました.最近の Palm は USB で接続するタイプのクレードルが多いのですが,WorkPad の パフォーマンスで充分満足しており,どこでも入手可能な電池駆動であることも 踏まえ,今のところ買い替えは考えていません. そこでこの WorkPad 用のクレードルを接続すべく,USB<->シリアル変換機を 購入しました.
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■シリアル変換機 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今回購入したのは,ヒッツコミュニケーションズ のUSB to Serialというシリアル変換機です.
パッケージを見ますと,
メーカーのサポート用Webページが存在しているほか,Windows2000対応を謳っています.
値段は店頭価格で4980円と,比較的安価な方だと思います.メーカー名はあまり耳にしない
メーカーですが(失礼!),この手の製品はOEM製品のことが多いため,どれを購入しても大き
く失敗することは無いかと思います.
['02/02/10 追記] 再配布に関し,問題があるようでしたらお知らせください>関係者の方
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■ドライバインストールとトラブル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
USBポートにシリアル変換機を接続すると,ドライバを求められます.ここで
付属のフロッピーディスクからドライバを読み込ませます.するとWindows上に
シリアルポートが追加されます. ここでトラブル発生.Windows2000用のドライバはインストールできましたしが, デバイスマネージャ上で『?』マークになっています. あれこれ試してみましたが,結局 Windows 2000 上では利用できませんでした. メーカーのサポートWebページに新しいドライバがあるか探してみましたが,こちら にはWindows 2000 用ドライバは無く,Windows98用しかありませんでした(うーん...). (最近私が使用しているWin2k環境の調子が悪いので,トラブルの原因は私の BKi810/Win2k 側の問題かもしれません.とは言え,ちょっと悔しいので,NEC製の同等製品を速攻 でオンライン発注 ([02/10/23] amuseplus は閉鎖され,このページから「個人向けショッピング」 クリックでジャンプするように変更されていました)してしまいました. 勢いついでに SmartVision Pro for USB の アップグレードパッケージ+リモコンも (笑).品物が届いた後で,こちらの方のレポート もしたいと思います...と,思っていたら,このドキュメントを書き終わる前に届いてしまった ので本ページ内で『USBポートバー』に関してはレポートします) 気を取り直して,Windows98 で動いている BKi810 にドライバをインストールして みました.こちらの方は特に問題なく,マニュアル通りにインストールができ,かつ利用で きました.
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■使用感 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Win2kではうまく動作しませんでしたが,Win98では快調に動作しています.この手の
デバイスは動いても派手さが無いため,改めて書く程のことはありません.しかし,高速
シリアルポートとして利用可能であるため,有り難いシーンもあるかもしれません.
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■レガシーインターフェイス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■USB ポートバー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シリアル変換機に関しての重複する部分の説明は割愛します.上記のような経緯で,
Windows2000で安定して利用できるシリアルインターフェイスを確保するため,NEC製の
USB ポートバー SV (PK-UP012US)を購入しました.オンライン通販で14280円也. 商品の出来は必ずしもメーカーの知名度と一致するわけではありませんが,メジャーなメーカー であればサポート体制もきちんとしていることも多く,NEC製ということが少しは安心材料になるかと 思います.(とは言え,某有名な直販系 PC メーカーのサポートと営業には煮え湯を飲まされた ことがあります.一番信頼できるのはユーザーの声です.雑誌の場合,提灯記事もあることですし…)
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■ドライバーのインストールと使用感 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
一部の特殊なUSB機器のように,予めソフト/ドライバーをインストールしておく必要は
ありません.USBコネクタに USBポートバーを接続するとドライバーのインストールを求め
られるので,同梱されているドライバーCD-ROMを入れ,手順に従ってインストールする
だけです.
シリアルポートのみを利用したいという人にとってはオーバースペックな周辺機器でありますが, レガシーポートを一通り本体前側からアクセスできるようにするという意味では便利かもしれません. また,Windows2000 環境できちんと一通りの機能が利用できる点はポイントが高いでしょう. なお,ACアダプタを使用しなくても一通りの機能は動作しますが,この場合USB Hub はバスパワーモード で動作します.電力を消費するようなデバイスを接続する際には AC アダプタを接続し,セルフパワー モードの USB Hub として利用した方が良いでしょう.
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■SCSIインターフェイス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■SCSIについて | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
BKi810 に欲しいインターフェイスとして,おそらく多くの人は SCSI や IEEE1394 を挙げると
思います.IEEE1394 は DVデッキを接続してノンリニア編集を行う人が多いことを考えると,
高い転送レートが保証されない USB 経由での接続ははあまり意味がありません.しかし,
SCSI は転送速度さえ我慢すれば,とりあえず USB 経由で接続する手段が用意されており,
BKi810 でも可能です. 改めて説明すると,SCSI とは Small Computer System Interface の略で,1979年に シュガート社が磁気ディスク用インターフェイスとして発表した SASI を元に,コンピュータに 周辺機器を接続するためのオープンな規格として,1986年にANSIで策定されたものです. そのグレードはいくつかに分かれており,転送速度に大きな違いがあります.
現在の一般的な SCSI の規格はこのような形になっておりますが,UltraWide以上のグレードの ものは,大抵ハードディスクを接続するために用いられます.一般にその他のデバイス, 例えばMOやCD-Rを接続するためにはSCSI2〜UltraSCSI が用いられます.また,これら接続 用のコネクタとしては,50pin高密度ピンタイプというものを使用するのが一般的です. その他,一部メーカーではくし型と呼ばれる形状のコネクタが使用される場合もありますが,あまり メジャーではありません.
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■SCSI変換機 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
USB接続のSCSIインターフェイスは数社から出ていますが,この手のデバイスは相性問題
を抱えることが多いこともあり,できるだけメジャーなメーカー製品にしておくのが無難です.今回私が
購入したのは,SCSIカードのスタンダードメーカーとも言える,Adaptec製のインターフェイスです.
型番はUSB Xchangeで,店頭
では1万円を少し切るくらいの価格で売られています.
なお,他社製で全く同じ形状をした商品が存在しているため,あるいは他社のOEM製品で
あるかもしれません. 仕様としては,Windows98/98SE/2000およびMacOSに対応しており,SCSI BIOSなし.最大 転送レート 1.5MB/secでSCSI側の端子はシールド型50ピン高密度ピンタイプです.また,最大 接続可能台数は使用OSによって異なり,Windows98で7台,MacOSおよびWindows2000で1台 のみとなっています. その他,このインターフェイスは2つの電源供給モードがあり,SCSIのターミネーションパワーまたは USBバスパワーで動作します.また,ターミネーションパワーはUSBポートから,または外部供給 のDC電源から行います. ちなみにターミネーションパワーとは,SCSIデバイスの一番端に接続される デバイスに接続するターミネータに電源供給するための電源です.ターミネータを接続しないと, SCSIケーブル上を流れるデータ信号が反射波の影響で乱れ,データ転送レートが低下することが あります.
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■USB Xchange を使う | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
USB Xchange の使い方は至って簡単で,マニュアル通りにドライバをインストールし,本体に接続
するだけです.一通りのドライバをインストールすると,Windows98の場合,タスクトレイの中に,SCSI
のアイコンが表示されるようになります.デバイスを抜く際には,ここから USB Xchange の利用をメニュー
で明示的に中止する必要があります. Windows2000 の場合,タスクトレイの『ハードウエアの取り出しまたは取り出し』を行い,USB Xchange の利用を中止します.
640MB MO ドライブを接続した際のパフォーマンスは,HDBench 2.61 での計測で Read 902,Write 775でした.PD ドライブを接続して同様にパフォーマンスを計測したと ころ,Read 882,Write 532 となりました. なお,これらの値は,USB Hub 経由での接続でも同じです(ただし,USB Hub に他の 機器を接続して使用していない場合). USB 経由での接続のため,ハードディスクをはじめとする高速なドライブの場合,ドライブ側の パフォーマンスを充分に生かすことはできないであろうことが分かります.USB Xchange を 利用して周辺機器を接続する場合,比較的低速なデバイスのみを接続するようにした方が 良いでしょう.間違っても, Just-Link のようなバッファアンダーラン対策の機能を持たない,高速な CD-R ドライブは 接続しない方が良いと思われます. |